口腔外科

親知らずの抜歯は外科手術を伴います

親知らずは思春期~20歳以降に生える一番奥の歯ですが、他の歯のように垂直に生えることが少なく、斜めに生えたり、水平に生えていて、歯列の悪化やむし歯・歯周病のリスクがある場合は抜歯をお勧めします。また、奥歯の痛みの原因が親知らずにあることも多く、この場合も抜歯を行います。

親知らずが埋没している場合はCTで神経や血管の位置を確認してから抜歯を行う必要があります。歯肉の切開が必要な抜歯の場合は、糸で抜いた後の傷口を縫合する場合があります。糸は抜歯してから1、2週間で抜きます。

親知らずはこんな時に抜歯します

炎症があるとき

一度炎症が起こった親知らずは炎症を繰り返すことが多く、身体の抵抗力が落ちると大きく腫れることもあります。歯ぐきの炎症が進み、顎の骨が溶ける状態にまでなると、最悪の場合は隣の第二大臼歯を支える骨まで溶けてしまい、抜歯しなければならないこともあります。

隣の歯に倒れ掛かって生えたとき

親知らずが先に生えている隣の奥歯に倒れ掛かって、生えることがあります。この場合、奥歯が正常に生えてこないことで、噛み合わせが不適切になり、さらには顎関節症の原因になることもあります。

顎関節症にはスプリント療法を

顎関節症とは、顎関節の周囲の筋肉の緊張や間接の異常によって起こる状態のことです。口が大きく開かないことや、開閉時にシャリシャリやカクッと音が鳴ることがあります。ここ近年増えている症状で、女性に多く見られます。

顎関節症の治療は歯列を覆う、スプリントというマウスピースを付けて、間接の負担を軽減し、筋肉のバランスをよくすることで行います。また、正しい姿勢の指導、ストレッチやマッサージを行い、日常的にケアできるようにします。

単なるできものではないことも

難治性口内炎

口内炎は疲れているときなどに口の中にできるものですが、中には難治性口内炎と言って原因が不明で、数週間経ってもなかなか治らない場合もあります。多くは良性ですが、中には悪性のものもあり、組織の検査が必要です。

舌癌

舌癌は癌全体の中では発症件数は少ないが、口腔癌の中では半分近くを占めます。初期は口内炎のようで見分けがつきにくいですが、1、2週間で治らなければ、口内炎でない可能性もあるため、受診をお勧めします。ほとんどの場合、視診と触診で癌か否か診断できます。

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